デジタルデバイスと
上手につきあうために、
親子でできることを
考えよう。2018.9.26CANVAS | 遊びと学びのヒミツ基地

デジタルで子供の創造性を花開かせよう!

デジタルツールは今や私たちの生活には欠かせないものとなり、今のお子さんたちは物心のついた頃からデジタルツールやバーチャルな世界に日常的に接しています。しかし、それらに浸かりっきりだと親としては心配になってしまうかもしれません。2002年からデジタル時代の学びの場を提供しているNPO法人CANVASさんでは、そうしたデジタルツールは色鉛筆やクレヨン、はさみなどと同じく、アイデアを形にするための道具だと考えているそうです。

デジタルツールは「つくる」ハードルを下げ、その幅も広げてくれますが、あくまでも創造・表現のためのひとつの手段にすぎません。そこで親としては、アニメを観るのが好きな子にはアニメづくり、ゲームが好きな子にはゲームづくりなどお子さんの興味をクリエイティブにつなげてあげるのがよいです。ママ・パパも一緒になってつくることを楽しめれば、親子のコミュニケーションも育めますよね。

リスクがあるからとすぐに遠ざけたり禁止したりするのではなく、それを活用してお子さんの創造性やコミュニケーションを育てる手段にしましょう。そして、直接手で触れるタブレットやスマートフォンなどを使ったあとは必ず手洗いをして、おやつを一緒に食べればクリエイティブな話に花が咲くかもしれませんよ。

デジタルとの付き合い方には
家族で一緒に考える
「親子会議」を

デジタルツールは、夢中になりすぎて長時間使い続けてしまうこともあります。親としてはつい心配になってしまうこともあるかもしれませんが、あらかじめスマートフォンやパソコンの使い方について、家族で話し合う時間を設けてみることもおすすめです。

たとえば「親子会議」を定期的に開き、デジタルツールを利用するルールを一緒に決めたり、目的や生活状況に合わせて柔軟に変更したりしてみてはいかがでしょうか。お子さんがどんなふうにデジタルツールを使いたいのか、どんなことをしたいのかについて話を聞く機会にもつながります。

よくデジタルツールの使用時間について不安視する声を耳にしますが、正解はありません。使う目的、家庭の状況などによっても最適なルールは変わります。「親子会議」をすることで、お子さんとデジタルツールの使い方に向き合えるのに加えて、家族間のコミュニケーションを育む機会にもなります。

そうしたコミュニケーションの習慣が家庭内に定着すれば、どうすれば帰宅後の手洗いを習慣化できるかなどの、日常的な家庭生活の困りごとを解決する「親子会議」にも応用できるかもしれませんね。

“プログラミング必修化”で
子どもたちは何を学ぶ?

2020年から学習指導要領の改訂に伴い、小学校で「プログラミング」が導入されます。プログラミングという新しい科目ができるのではなく、国語や算数、理科、総合的な学習の時間などで実践されることになります。

小学校への導入に先んじて、2002年からプログラミング教育にとりくむCANVASさんでは、プログラミング「を」学ぶのではなく、プログラミング「で」学ぶということを大切にしているそうです。つまり、プログラミングのやり方を学ぶことが目的ではなく、それによって論理的思考力や創造的思考力を育むということ。今回の小学校でのプログラミング教育導入でも論理的思考力、創造的思考力などを育む手段の一つと捉えられています。

最近、学校で取り組みされている授業の例としては、国語で学んだ漢字をデジタルのクイズゲームにしたり、社会で学んだ歴史上の人物の一生をデジタル新聞にして表現するなど、学んださまざまな知識を活用しながら、さらに理解を深めるためのツールとしてプログラミングを使っているそうです。

「つくる」ためのヒントは日常にあふれています。どうすれば朝にきちんと起きられるようになるんだろう? どうすればもっと宿題を楽しくできるだろう? どうすれば手洗いをもっと楽しい時間にできるだろう? 身の回りの日常的な行為を、もっと楽しくクリエイティブなものにするための「発明」を親子で一緒に考えてみてくださいね。

教えてくれたのは...

CANVAS | 遊びと学びのヒミツ基地
こどもたちの創造・表現力をテーマにしたワークショップ・イベント、セミナーを多数、企画・開催しているNPOです。

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