子供の好奇心を
刺激し、
学ぶ意欲を
引き出すコツとは2018.8.8
今回は「学び続ける力」を養う探究・創造・協働型の学習塾a.schoolさんにご協力いただき「自ら目標を設定し、子供の学習する意欲を引き出す方法」を教えていただきました。
子供が「面白い!」と思う
好奇心を育てよう
うちの子、遊びにばかり熱中していて「勉強嫌い!」と言っていて心配。保育園は楽しんでいるけど、小学校に入って授業が始まったら大丈夫かな。お子さんの年齢が上がるにつれ、学びについての悩みや不安が出てきます。笑顔で自由に遊んでいるだけで満足していた幼少期とは違い、小学生に近づいてきたら、遊びだけじゃなく勉強にも向かっていってほしい。教育パパ・ママでなくても、少しは考えることでしょう。
そんな皆さま、安心してください。遊びと学びは、お子さんにとっては繋がったもので、遊んでいるように見えて実は沢山のことを学んでいます。「勉強は大丈夫かな?」と気にする前に、まずは暮らしや遊びの中に小さな学びを作ることから始めてみましょう。
例えば、キレイキレイにもたくさんの学びの種があります。泡だてタイプなら、ぜひお子さんと一緒に詰め替えをしてみてください。「ケースの中にもともと泡が入っているのかな?」と問いかけてみて、予想を聞いてみましょう。どうして泡立つのか、理科の探究です。
また、「このハンドソープっていくらか知ってる?1,000円で何個買えると思う?」という問いもいいかもしれません。一緒に買い物に行って確かめてみましょう。お金の計算もしたら、立派な社会と算数の探究です。正解は出せなくても大丈夫。楽しく考える経験そのものが大事です。「へー!」「面白い!」となったらしめたもの。学びのスイッチが入り始めています。親子で一緒にワクワク探究しながら日々生活してみましょう!
好奇心を「もっと学びたい!」に繋げるには?
お子さんの学習する意欲を引き出すためには、暮らしや遊びの中で気になる問いを投げかけて、小さな学びを楽しむことがコツ。勉強よりまず好奇心、これがとても大事です。
では、“面白い”“ワクワクする”ことが見つかったら次にどうすればいいでしょうか?例えば、ハンドソープを買いに行き、ものの値段に関心を持った子がいたら、「ねだんノート」を作って、気になったものの値段を記録していくのもいいでしょう。なぜこの歯ブラシは高いのか、なぜ詰め替えパックは同じ量でも安いのか、同じ店でも値段が変わったのはなぜか…など問いをどんどん膨らませてみましょう。ハンドソープの仕組みなど、ものづくりに興味を持ったら家族で工場見学に行き、ものが作られるまでの様子を観察してみたりするなど、フィールドワークに行くのもオススメです。
博物館、科学館、工場見学…楽しく遊ぶように学べる場所はたくさんあります。図鑑やインターネットで調べてみるのもいいでしょう。最近はYoutubeなどでたくさんの面白い映像がアップロードされているので、文字があまり読めなくても十分学べます。夢中になれることが見つかったとしてもまだ1人で探究する力はないので、好奇心を深める手助けがとても有効です! まずはお子さんが夢中になることを楽しみながら一緒に探し、それが見つかったらそこに集中できる環境づくりに注力してみましょう。
「好き」を伸ばして、
夢中に学ぶ子になろう
前章で『好奇心に火をつけることが最重要』だということ、そして『まずは一緒に親子で楽しみ、お子さんが夢中になったら深める手助けをする』という順番がうまく行きやすいという話をしました。それはなぜだと思いますか?
専門用語で『内発的動機』という言葉がありますが、簡単に言うとやらされる勉強より、やりたい学びのほうが伸びる可能性が高いからです。『好きこそものの上手なれ』ですね。「それはわかっているけれど…。」というママ・パパも多いでしょう。好奇心に火がつくまでにとても時間がかかるかもしれませんし、何が刺さるかもお子さん次第。正直、我慢が必要です。日々の仕事や家事で忙しくて余裕がない、色々やっても反応がなくて不安、そんな気持ちもとても理解できます。
ただ、すこしだけ考えてみて下さい。そんな余裕のなさや焦りや苛立ちがお子さんに伝わっていないかな? ということを。子供たちは敏感に感じ取っているものです。何が刺さるかはわからないけれど、とにかく親子で一緒に日々の暮らしや色んな体験を楽しもう! 何か夢中になりだしたら儲けもの! そのくらいに思っているくらいがちょうどいいかもしれません。我慢しているという気持ちではなく、いかにそのプロセスを楽しめるかが大切。
探究することは楽しいこと。パパ・ママがまずは学びを満喫し、その姿勢を伝えていきましょう。