食中毒対策も
ばっちり!
子供と一緒に
つくる親子おにぎり2018.7.25一般社団法人おにぎり協会

今回から始まった「教えて、キレイキレイマイスター」では各分野の専門家の方に親子で楽しく学べる知識を教えていただきます。第1回目はおにぎりマイスターとしておにぎり協会の方にご協力いただきました。お子さんと一緒におにぎりを作るときのコツやこれからの季節気をつけたいおにぎりの食中毒対策などを学びましょう。

お子さんと一緒に
親子おにぎりをにぎろう

小さなお子さんでも作りやすい「おにぎり」。週末に親子でにぎってみませんか?おにぎりは手のサイズで大きさも変わるから、大小親子おにぎりができますよ。

調理は簡単。手洗いをしてから、まな板の上に炊きたてのご飯をのせて、三角形に整えましょう。これなら、アツアツのご飯でも大丈夫。次に好きな具を真ん中に入れましょう。ここでお子さんの好きな具材を聞いてみては?びっくりするようなアイデアがでて、新しい発見があるかもしれません。具材を入れたら、手のひらに塩をなじませてにぎれば、きれいなおにぎりのできあがり。

美味しくするコツは、「にぎらない」こと。形を整えようと力を入れすぎると、お米がつぶれてカチカチになってしまいます。おにぎりができたら、続いて海苔です。海苔は巻いても巻かなくても大丈夫ですが、お子さんの小さなおにぎり用には海苔をハサミでカットしてジャストサイズにしてあげてもいいですね。もともとお米はごちそうです。祝い事ではお赤飯、ちらし寿司、ちまき、そしてお正月は餅つきに鏡餅…。そんなお米料理=和食の原点がおにぎりです。空気を少しふくんだ、口ほどけ感のある美味しいおにぎりをお子さんと一緒にいただきましょう。

夏の季節も安心!
食中毒になりにくい
おにぎり具材の選び方

これから本格的な行楽シーズンをむかえ、海や山へと「おにぎり」を持って出かけたくなりますね。でも夏の季節、特に注意したいのはお弁当で起きる食中毒。おなかを壊してしまっては、せっかくのお出かけが台無しになりかねません。とりわけ、手でにぎって数時間後に食べる「おにぎり」には注意が必要です。でも大丈夫、昔から親しまれるおにぎりの定番具材には、先人たちの知恵がしっかり詰まっているのです!

まずはなんといっても「梅干し」。「梅干し」に多く含まれるクエン酸と塩分は、疲れたカラダを癒す効果があるのと同時に、ご飯の傷みを防いでくれます。梅干しはおにぎりの中央におくよりも、細かく刻んでごはんに混ぜ合わせるほうが傷み防止が期待できます。また「塩鮭」もオススメ。ほぐし身をごはんに混ぜ合わせることで「塩鮭」の塩分がご飯の傷みを防ぎ、疲労回復効果があるアスタキサンチンを豊富に含みます。

逆にあまり適さない具材は「ツナマヨ」です。ツナ缶とマヨネーズに含まれる油分が原因で、おにぎりが傷みやすくなります。どうしても「ツナ」がいいという場合、ツナ缶の油分をしっかり切ってマヨネーズは控え目に、レモン汁や黒コショウを効かせるとよいでしょう。 「おにぎりの具材は油分大敵、塩と酸が豊富なものがいい」と覚えてくださいね。

お弁当が傷みにくい
保管方法を知ろう

お弁当作りは、どんな中身にしようかと考えるのはもちろん、お弁当箱を選ぶのも楽しいですよね。ひと口にお弁当箱といっても素材はさまざま。プラスチック製のカラフルなもの。親世代には懐かしいアルミやホーロー。最近は伝統的な曲げわっぱなど、木製のお弁当箱も人気です。お弁当箱選びでまず気になるのは液もれ。気がついたらカバンの中が大惨事…なんて経験もあるはず。お弁当箱には一定の密閉性も求められます。

しかし、安全な保管という点からみると、水分の逃げ場がなく密閉性の高いプラスチック製はあまりオススメできません。なぜならお弁当が傷む主な原因は「水分」と「高い温度」だからです。夏場にプラスチック製のお弁当箱をお使いの際は、保冷剤を添えるようにするとよいでしょう。

逆に木製のお弁当箱は適度な隙間があったり、木材が余計な水分を吸収してくれます。これは「おにぎり」でも同様。にぎりたてのおにぎりをラップで包んでしまうと、余計な水分がこもってしまい、おにぎりが傷む原因になります。あえて少し隙間を作ったり、粗熱をしっかりとってから包むのがよいです。特に夏場は「密閉はほどほどに、余計な水分をとばす」を心がけましょう!

余ったご飯は
冷凍おにぎりに!
正しい調理と保存方法

炊飯器の中にご飯が余ってしまうこと、よくありますよね。そんな時は「冷凍おにぎり」がオススメ!お子さんの朝食やおやつ、お弁当や夜食にも、レンジでチンしてすぐ食べられる「冷凍おにぎり」は、どんなシーンにも重宝します。その際のポイントは「にぎり方」「お酢」「具材選び」の3つ。まず大事なのが「にぎり方」です。食品を長期保存するうえで最も重要なのが衛生的なこと。これは冷凍でも同じです。調理前にはしっかり手洗いを行い、にぎる時にはラップや調理用ビニール手袋などを使うとよいでしょう。

また、ご飯1合につき小さじ2杯程度の「お酢」を入れることで、ご飯の傷みを防ぐ効果が生まれます※1。「具材」は、水分が少なく塩味の濃いものを選ぶことが重要。カリカリ梅、塩昆布、塩鮭、ふりかけ、しっかり煎った肉そぼろなどがよいですよ。ツナマヨなど油分が多いものは傷みやすく、解凍時に崩れやすいためお弁当のとき同様に避けた方がよいでしょう。最後に、解凍は自然解凍ではなく必ずレンジで再加熱を。海苔はおにぎりを温めてから巻くのが美味しくいただくポイントです!

※1 国立栄養研究所「食品の調理法と保存性に関する研究 (第1報)」より。

おにぎりをにぎる前にはお子さんと一緒にしっかりと手洗いをしましょう。正しい手洗いの方法を参考にしてくださいね。

教えてくれたのは...

一般社団法人おにぎり協会

おにぎりを日本が誇る「ファーストフード」であり「スローフード」であり「ソウルフード」であると定義し、おにぎりの良さを文化的背景も含めて国内外に普及させていくことを目的としています。多くの人々にその味わいを愉しんでもらい、日本の実質的な食文化を理解してもらうべく活動しています。

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