手指やのどなど、わたしたちのからだは、どのようにしてバイ菌やウイルスをバリアしているのか、「バイ菌バリア」のひみつやそのメカニズムについてご紹介します。
からだをまもってくれる
機能、「バイ菌バリア」
わたしたちには、ウイルスや細菌などの侵入からからだを守ってくれる(バリアしてくれる)機能が備わっています。その機能が、「バイ菌バリア」。けれど、「バイ菌バリア」はとってもデリケート。過剰な手洗い・うがいは「バイ菌バリア」の機能低下の原因を作ってしまうこともあるのです。だから、手洗い・うがいをするときは、「バイ菌バリア」をジャマしないようにすることが大事なんです。
手指のバイ菌バリア
「常在菌」!
皮膚常在菌
手指の表面には常に菌が生息しています。この常在菌によって作られた「皮脂膜」が、手荒れや悪玉菌が増殖することを抑制するバリア機能の役割をしています。しかし、過剰な殺菌をしてしまうと常在菌の機能が低下し、手荒れや感染の原因になってしまうこともあるのです。
のどのバイ菌バリア
「線毛運動」!
線毛写真
正常なのどの線毛運動
鼻や口から侵入するバイ菌
鼻やのどの粘膜には「線毛」という毛が隙間なく生えていて、活発に動いています。この動きが「線毛運動」です。「線毛運動」により粘液に流れができ、鼻や口からウイルスや細菌などが入ってきても、「たん」と一緒に体外に排出してくれるのです。ただし、線毛はデリケート。線毛の動きが低下すると、バイ菌バリアが弱まりウイルスや細菌などが体内に入りやすくなってしまいます。